吉田大朋写真展によせて

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©️堀口桂子

このたびモード写真の第一人者としてしられる吉田大朋の写真展を、8/1(金)から8/31(日)まで長野県富士見町にあるライティングハウスTOKYO南アルプスサロンの会場にて催します。(8/1から8/31*水・金は休館日*8/1は金曜日ですがオープンです!)

明日の初日をまえに、吉田の魅力について、また、今回の「路地」について少しまとまったことをある愛好家の方に伺いました。

ー吉田さんの魅力とはどのようなものでしょうか?

そうですねぇ。やはり溝口健二の好んだことばを借りるとすると「反射」だとおもうんですよ。つまり被写体に宿るプリズム=ひかりの反射をレンズ越しに読みとる力にすぐれていたんですよ、吉田さんは。

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(南アルプスサロンでの吉田大朋の展示)

ー今回の展示をご覧になって、いかがですか?

うーん、地味だけれど、なんというか、吉田さんの特徴のひとつである「かなしみ」が傳わってきますね。なんといういんでしょうかね、都市生活者の身に泌みる「味」というか「匂い」の中に宿る一抹の「さびしさ」のようなものが、ひとつひとつの写真に滲んでいるんですよ。たとえば、おもて通りにはない「うらみち」の寂寥感みたいなのが、やるせなさとかしめったくう気みたいなものとして。でもね、それがけして「やすっぽく」ないし、なんでもない道の風景が構図としてうまくまとまっている。それが吉田さんの「みる力」なんですよ。そうした、パッとみ、みのがしがちな「路地」を撮った吉田のちょっと陰っぽい写真の魅力をひろげようとしたのは、主催者(NPO理事長)の慧眼だとおもったね。

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(南アルプスサロンの吉田大朋の展示)

ー吉田大朋と言ったらモード写真と評価されていた吉田さんのあたらしい魅力を模索したといえるのでしょうか?

いやぁ、そんなことはないよ。あたらしさなんていうのじゃなく、もともと、吉田さんの中にあったもの、よくいえば「小市民的」な慎ましさへの「共感」と、ふつうの大地に踏ん張っていきる市井のひとのくらしをきりとった断面みたいなのを撮りたいという気持ちとが、このちいさな企画展では凝縮されたエッセンスのようになっているんだよ。となると、僕的には「再発見」なんです。あと、この企画展は吉田さんのさくひんを残そうという「おもい」がつよく溢れている。それは今回のセレクションした写真家の河野さんと、河野さんの審美眼を信じている企画展に貢献している秘書の堀口桂子さんの吉田さんへの「愛と感謝」なんではないかな、と。ライティングハウスTOKYO南アルプスサロンのこの会は、このふたりにしか出来なかった吉田大朋という美の追求者へのオマージュともいえるんじゃないかな。(談)

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(南アルプスサロンの吉田大朋の展示)

ー今日はどうもありがとうございました!

特定非営利活動法人 心は灯と音と森の研究所

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